こんにちは、ニャン吉です。
クリオネの飼育方法を教えてくれる?
流氷の天使と言われるクリオネ、愛くるしい泳ぎ方を観て飼育してみたいと思う方が多いのではないでしょうか?
しかし結論としてクリオネ飼育は個人には適していません。
理由はクリオネの餌であるミジンウキマイマイが入手出来ないからです。クリオネを飼うということは飼育とは言わず、息絶えるまで鑑賞するとも言えるでしょう。
この記事ではクリオネの飼育が難しい理由から、個人飼育の最長記録、どうしても飼育したい方への具体的な飼育方法まで解説していきます。
クリオネの飼育に興味がある方は読んでみて下さい。
※個人で飼育をされていたClione Style~クリオネ専門サイトの情報を元にしています。
クリオネ飼育の問題点
餌が売っていません
クリオネの餌はミジンウキマイマイという浮遊性の巻貝です。
ミジンウキマイマイは殻の直径が約8mm程度のちいさな貝であり、北極圏周辺の北大西洋と太平洋に多く生息し、日本では特に北海道の知床、羅臼、ウトロの海域に、冷たい親潮にのって流されてくる場合があり、水深2~5メートルの範囲と水温が10℃以下の環境でのみ生存しています。
ミジンウキマイマイは一般的には入手できません、ペットショップでも売っていませんので、入手が出来るのは水族館や北海道の漁業関係者(許可者)という限られた方達です。
クリオネは餌を食べなくても、6か月から1年は生きるとされています。
クリオネの餌は入手不可能?かわいいけどよく考えてから購入しよう
飼育環境
個人ではクリオネの飼育環境は冷蔵庫で飼育するのが一般的です。
水族館の様に微弱な水流を発生させる方が長生きするとされており、しかし水温0-4℃を保つ水槽は販売されていません。
飼育されている方のほどんどが瓶内であり、止水状態となります。おそらく餌が与えられない個人では止水状態の方が適しているのかと思われます。
クリオネの飼育方法は確立されていません、水族館ですら試行錯誤の上に飼育をしていますし、水族館の設備を一般家庭で再現するには限界があるでしょう。
クリオネ飼育の個人記録
12匹中1匹が3年生きた
2004年~2007年にかけてクリオネ飼育の個人ブログの方の最長記録は3年です。
しかし飼育されていた数は数匹ではありません。1年以上生きた個体は12中3匹、その他個体の殆どが6か月以内で死んでいます。
クリオネの寿命はおおよそ2年と言われるため、個人で飼育するには平均で6か月以下がリアルな数字でしょう。
実際個人ブログの方も90匹中から里親分(約64匹)引いた数が12匹であり、12匹に至るまでにすでにかなりの数が飼育不可能だった記録が残されています。
なぜ1年以上も飼育できたのか?
なぜ1年以上も飼育できたのかを客観的に見てみました。
- 複数の個体を飼育していた
- 飼育環境
- 個体が良かった
- 行動力の高さ
- 愛情をもって育てていた
個人ブログの方のクリオネは餌は一回も食べていません、ミジンウキマイマイを入手されていた記録がありますが食べなかったようです。
長期間飼育できた大きな理由は、複数飼育しており飼育環境を最適に保たれていた(こまめな海水交換)、また行動力の高さも感じました。
多くの水族館へ出向き、飼育環境の調査、飼育員さんとのコミュニケーションまで行っていたことは記録として残っています。
2004はSNSさえ普及していなかった時代ですので、現在であればいい意味/悪い意味でもまた違った結果になったかもしれません。
クリオネを飼育するための環境は?
専用の冷蔵庫
クリオネを飼育するには専用の冷蔵庫を用意するのが望ましいでしょう。
もちろん普段使用されている冷蔵庫でも構いませんが、普段遣いの冷蔵庫で飼育する場合、開閉を多く行うためクリオネにストレスを与えかねません。
- 冷蔵庫内で瓶で飼育
- 冷蔵庫内を水槽に改造
小型の冷蔵庫を購入し改造している方もみえました。
温度調整が出来るモデルが最適であり、冷蔵庫内、瓶内の水温も計れるように水温計も必要です。
現在は性能が良い小型冷蔵庫が数多く販売されていますので、冷蔵庫に関しては困ることはないでしょう。
交換する海水
クリオネ飼育には定期的な海水交換が必要です。海水はどこの海水でも良いとされています。
ネット通販で購入できる海水は
- 海水表層水10m前後
- 深海水300~800m前後
- 人工海水
クリオネは表層から600m、主に200m以上が中心とされており、表層水と深海水をいくつか試し、観察することが一番だと思います。
人工海水は高額な為、表層水か深海水がおすすめです。伊豆、小笠原など地域によって様々な海水が販売されていますので試してみて下さい。
クリオネの飼育に関する具体的な内容
飼育する瓶は?
飼育する瓶は1L前後の密閉できるものが良いでしょう。
蓋がコルクやプラスチックの瓶の方が、水温計のセンサーを設置するには適しているのかもしれません。
また海水交換に使用したり、糞(食べなくても排泄する)を掃除するためのスポイトは必要です。
スポイトは出来れば海水交換用、清掃用と分けるのが良いと思います。
冷蔵庫の温度
冷蔵庫の温度に関しては0℃~2℃と言う情報が多いですが、最長記録を持つ方の冷蔵庫温度は4℃、水温は約2~3℃とされています。
水温を元に冷蔵庫の温度を設定するという方が正しいのかもしれません。
冷蔵庫の温度は室内の温度にも左右されるため、デジタルで計測、設定できるモデルが分かりやすいでしょう。
クリオネは上限が17℃前後、下限はないとされています。
水温が上がってしまうと飢餓状態を保てないため、4℃以下の低温を保つようにして下さい。
またクリオネは光に反応する性質があり、自然界と同じように明暗を与えてやることも大切のようです。
海水の交換頻度
海水の交換頻度は以下の様な情報があります。
- 10日に一度全部替える。
- 1週間に一度全部替える。
- 水中の汚れが目立った時に替える。
- 毎日10%ずつ替える。
- 毎日排泄物を掃除する際に少しずつ補充する。
- 4~5日おきに少しずつ交換する
最長記録を持つ方の交換方法は4~5日に一度程度3分の1程度の交換をされてました。どれが正解であるかは分かりませんが、交換する海水を同じ温度で冷やしておくは重要なポイントです。
交換の際には極力水流を発生させないように交換して下さい。
また海水を交換する際に良く振ってから交換されていましたので、酸素を供給する意味合いも込めて良く振ってから交換しましょう。
クリオネを飼育するにはどこで購入すればいい?
北海道の魚市場やスーパー
北海道の魚市場やスーパーでは稀にクリオネが販売されているそうです。
価格は2千円前後で、瓶に密閉されています。
しかし関東や関西のスーパー内の鮮魚コーナーで購入された方もみえましたので、北海道でなくても近所のスーパーにクリオネが置いてあれば購入することができるでしょう。
ネット通販でも購入できる
ネットショップでクリオネは購入可能です。
1匹/1.500円前後、2匹/3.000円前後が相場となり、通常は運送時に死んでしまう恐れがあるため、何匹か追加されます。
しかし餌は同梱されていません。魚類専門ショップが多く取り扱っており、冷蔵便で発送されてきます。
クリオネ飼育の為の代替餌は?
ミジンウキマイマイは入手が難しく、餌の代替えの候補である代替食についての情報をまとめます。
ミジンウキマイマイ | 本来の主食 |
アカムシ | 食べたけど溶けた |
ブドウガイ | 食べたけど長生きはしなかった |
活ブラインシュリンプ | × |
ブラインシュリンプエッグ | × |
ドライブラインシュリンプ | × |
活イサザアミ | × |
冷凍イサザアミ | × |
リキッドフード | × |
クリオネはミジンウキマイマイしか食べないとされていますが、可能性は0ではないそうです。
浮遊性のプランクトンを販売している企業もありますので、代替餌となる物をいくつか試してみるのも良いでしょう。
クリオネ飼育とプランクトンの飼育はセットで考えたほうが良いかもしれません。
もし仮にクリオネの代替餌が発見されれば、クリオネ飼育の問題点が解決されます。様々な餌を試してみて下さい。
クリオネ飼育まとめ
クリオネは個人での飼育には適していません。しかし売られている以上規制はありませんし、飼育するのは個人の自由です。
飼育をするにあたって、まずは情報を集め、クリオネの飼育環境を整えてからにしましょう。
愛くるしいクリオネの飼育方法の確立をしてみたい、と言う方はチャレンジしてみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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