こんにちは、ニャン吉です。
ジンベイザメに天敵っているの?
世界最大のサメ、ジンベイザメ。このような大型のサメを捕食するような天敵はいるのか気になりますよね。
結論として自然界では海の王者シャチが挙げられますが、ジンベイザメにとっての最大の天敵は人間です。
乱獲や環境破壊により、年々個体数が減少しており、絶滅危惧種に指定されています。
この記事ではジンベイザメの天敵となる生物から生息地、レッドリストの詳細まで解説していきます。
ジンベイザメの天敵について知りたい方は読んでみて下さい。
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ジンベイザメ最大の天敵は人間
乱獲による個体の減少
ジンベイザメは、その遊泳速度の遅さや大きな体の特徴から、人間にとって容易に捕獲されるサメです。
また彼らは漁業の対象とされ、特に一部地域や東南アジアの沿岸地域で捕獲されています。ジンベイザメは、その大きさから魚翅や魚肉の供給源として価値が高く、その肉やフカヒレが料理や伝統的な薬として利用されています。
つまりジンベイザメにとって一番の天敵は人間と言うことになります。
環境破壊による生態系の影響
乱獲による生態系の影響はさることながら、海洋汚染、船舶交通も大きな問題となっています。
海洋汚染は、毒性物質やプラスチックごみなどが海洋環境に流入し、ジンベイザメがこれらの汚染物質を摂取することがあり、ジンベイザメの健康に悪影響を及ぼし、個体数減少の一因となっています。
また海洋での船舶交通が増加することにより、ジンベイザメは船舶との衝突リスクにさらされています。
したがって、ジンベイザメの保護と生態系への貢献のためには、乱獲を制御し、海洋汚染の削減、船舶交通の管理など、総合的な保護策が必要です。
これらの措置を講じることで、ジンベイザメの個体数を回復させ、海洋生態系全体の健全性を保つことができます。
ジンベイザメは絶滅危惧種に指定されている
カテゴリー | 略称 | 説明 |
---|---|---|
絶滅 | EX | 野生および飼育下の個体が完全に絶滅した状態。 |
野生絶滅 | EW | 野生での個体が絶滅し、飼育下でのみ生存している状態。 |
絶滅寸前 | CR | 絶滅の危険性が非常に高い状態。 |
絶滅危機 | EN | 絶滅の危険性が高い状態。 |
危急 | VU | 生存に危険がある状態。 |
保全対策依存 | LR/cd | 保全対策に依存する状態。 |
準絶滅危惧 | LR/nt | 絶滅危惧とはみなされないが、将来の危険性がある状態。 |
軽度懸念 | LR/lc | 絶滅のおそれが低い状態。 |
ジンベイザメはIUCNレッドリストにおいて「絶滅のおそれがある(Endangered)」とされています。
ワシントン条約の附属書IIに掲載されており、国際的な商業取引を規制しています。
ジンベイザメの取引が制限され、乱獲が防止、また漁業法の改正、国際協力と研究、持続可能な漁業を各国で促進中です。
ジンベイザメの天敵は自然界にいる?
海の王者シャチ
シャチはジンベイザメを集団で狩ります。シャチの捕食行動は非常に洗練されており、ジンベイザメの鰓や腹を傷つけ、衰弱させた後に食べることがあります。
ジンベイザメはその巨大な体を持つ一方、比較的穏やかな性格を持っており、防御のための攻撃的な行動をとることが少ないとされています。
そのため、シャチに対しては比較的無力であり、攻撃を避けることが難しいこともあります。
ホオジロザメは?
ホオジロザメはシャチと同様にジンベイザメの天敵として知られています。
ホオジロザメの攻撃は非常に速く、力強いものであり、ジンベイザメにとっては脅威となります。
ただし、ホオジロザメがジンベイザメを捕食することは比較的稀であり、ホオジロザメは他の魚類や海洋哺乳類を捕食します。
ジンベイザメはホオジロザメの捕食対象となることはあるものの、ホオジロザメの主要な食物源ではありません。
過去にジンベイザメの天敵だった可能性がある生物
ジンベイザメが登場したとされる6000万年前の時代に、天敵となり得た生物について考えると、主に大型の海洋捕食者が該当する可能性があります。
生物名 | 種類 | 特徴 | 推定最大サイズ |
---|---|---|---|
メガロドン | サメ | 古代の巨大なサメで、強力な咬合力を持ち海洋の頂点捕食者 | 約15〜18メートル |
プリオサウルス | 海洋爬虫類 | 強力な顎と鋭い歯を持つ大型海洋爬虫類 | 約15メートル |
ティロサウルス | 海洋爬虫類 | モササウルス科に属する大型海洋爬虫類 | 約13メートル以上 |
ダクソサウルス | 海洋爬虫類 | ワニに似た外見を持ち、強力な咬合力を有する | 約5メートル |
ジンベイザメが生息していたとされる時代は、大量絶滅イベントの後であり、その時代に生息していた大型海洋捕食者は恐竜ではなく、主に大型の海洋爬虫類や古代のサメ類が考えられます。
これらの生物が実際にジンベイザメと遭遇し、捕食関係にあったかどうかは、化石記録からは確定できません。
しかしメガロドンは、約2300万年前から約280万年前までの期間にかけて存在していたと考えられています。
生息していた年代も重なるため、過去にジンベイザメの天敵であった可能性が最も高いのは、メガロドンと言えるでしょう。
ジンベイザメの生息地
分布図
ジンベイザメは主に熱帯および亜熱帯の海洋域に生息しており、太平洋、インド洋、大西洋など、広範囲にわたる海域が含まれます。
ジンベイザメは浅い沿岸域から深い沖合いの海域まで幅広い範囲であり、通常は表層から水深約50メートルまでの範囲に生息しています。
ジンベイザメは主にプランクトンを食べるため、プランクトンが多い表層近くに生息することが多いです。
日本ではどこで観られる?
沖縄はジンベイザメの観察スポットとして有名です。
特に石垣島と宮古島周辺の海域で冬季から春にかけて、ジンベイザメの回遊が盛んで、ダイビングやシュノーケリングツアーで観察することができます。
また鹿児島県もジンベイザメの観察地として人気です。
奄美大島や種子島などの海域で夏季から秋にかけて、ジンベイザメの回遊が行われます。しかし稀に東京湾や伊豆半島付近に出没することがあり、話題を集めています。
海外で有名なスポットは?
世界中でジンベイザメの観察が行える場所がいくつかあります。
特に有名な場所は、オーストラリアのグレート・バリア・リーフ、マラペラ島、タイのアンダマン海、メキシコのホルボックス島、モザンビークなど。
これらの場所ではジンベイザメが定期的に出現し、観光ダイビングの対象としても人気です。
ジンベイザメの乱獲が多い国は?
日本の水産庁の統計は以下の通りです。
地域 | 迷入が確認された年数 | 確認された個体数(年平均) |
---|---|---|
沖縄本島 | 1979年から1994年まで | 78尾(年平均4.9尾) |
四国太平洋岸 | 1989年から1993年まで | 25尾(年平均5尾) |
日本周辺全体 | 毎年数尾から20尾程度 |
日本においてジンベイザメは漁業対象ではありません。定置網に迷入するケースであり食用として出回るのは非常に稀です。
しかし世界ではジンベイザメに関する正確な捕獲量は統計が取られていません。
サメの漁獲量が多い国として、インドネシア、インド、中国、メキシコ、パキスタン、アルゼンチン、等があり、ワシントン条約で保護指定はされているものの、密猟が相次いでおり、国際的にも問題となっています。
ジンベイザメ天敵まとめ
ジンベイザメにとっては、人間が最大の天敵であり、個体の減少が深刻な問題です。
乱獲だけでなく、環境破壊もジンベイザメの脅威となっています。
個人で出来ることは少ないですが、環境保全に協力したり、よりジンベイザメを知ることで自身の行動が周囲に影響を与え、他の人々も環境保護に参加するきっかけとなるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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