こんにちは、ニャン吉です。
いとうって魚どういう感じを書くの?
「いとう」と言う魚は「魚鬼」と書きます。地方によっては「伊富」「伊富魚」「伊当」と表記されることもあり、どれも正解です。
「魚鬼」はWEB環境では表記できない場合もあり、他の漢字を使用する方が良いでしょう。
この記事ではいとうの漢字の種類から、由来まで、英語表記や類似種まで解説していきます。
いとうって魚の漢字は何種類かある
正解はどれ?
幻の魚「いとう」は4つの漢字で表記される場合があります。
北海道公式HP(水産林務部水産局)には「魚鬼」で表記されています。また「伊富」「伊富魚」「伊当」と文献などでは表記されており、どれも正解です。
いとうに関する論文では分かりやすいように「イトウ」と表記されています。
どの漢字を使用するかで意味の違いはなく、殆どの方が読めないため「イトウ」と表記したほうが誰にでも伝わります。
地方によって呼び名が違う?
漢字の表記が異なるのは、以前いとうは北海道以外にも生息していたからだとも推測できます。
岩手県や青森県の小川原湖などに生息していたという歴史的な記録は、これらの地域でのいとうに対する認識や表記に独自の要素をもたらしたのかもしれません。
例えば、北海道での漢字表記が「魚鬼」である一方で、本州のある地域では「伊富」や「伊富魚」が用いられていた可能性もあるでしょう。
北海道が本州に統合されたのは1869年(明治2年)ですので、いとうに関連する異なる漢字表記は、いわば「方言漢字」と考えることもできます。
類似種の「サケ」も鮭、石桂魚、鮏と書かれることもあり、サケではなく「シャケ」と呼ぶ地方もありますし、すし=寿司、鮨と表記は違えど同じ意味を持ちます。
「魚鬼」この漢字変換できない?!
「魚鬼」と言う漢字は一般的に使用される漢字では無いため、変換できない場合があります。
印刷などで使用したい場合は「Unicodeの29E77」で検索して下さい。
※文字をコピペできます。
漢字は漢字なのですがどちらかと言うと中国語に近い文字であり、「ハリセンボン」の意味も持つようです。
※サイト環境では表記出来ない場合もあり、文字化けする場合もあります。
そう考えると「伊富」や「伊富魚」の方が日本で使用するには合っているのかもしれません。
いとうって魚の漢字の由来は?
一説には蛇やネズミも食べる獰猛で鬼のよな魚であるという言い伝えもあるそうです。
いとうに関連する漢字表記「伊富」、「伊富魚」、「伊当」、そして「魚鬼」は、いずれも当て字と考えられます。
当て字は、特定の言葉や名前に対して、その音や意味に基づいて選ばれた漢字を使うことです。
サケ類の中で、体高が低く、全体的に細長い形状をしていることが「糸のように細い魚」という印象につながっています。
いとうが早春に上流へ遡上し、産卵することから、この時期には痩せ細った個体が多く見られることも、その名前の由来に関係している可能性があります。
いとうって魚は英語でなんて言う?
Parahucho perryi(パラフチョ・ペリー) が、いとうの学名です。
またParahucho perryiの同義語はHucho perryi(フーチョ・ペリー)とも言われます。
「Hucho」は、いとう科の魚類の属名です。
この属にはいとうを含むいくつかの大型淡水魚が含まれます。学名の命名は科学的な分類に基づいて行われ、属名はその分類における特定のグループを示すものです。
いとうには類似種も存在する
学名 | 一般名 | 分布地域 | 特徴 |
---|---|---|---|
Parahucho perryi (Brevoort, 1856) | イトウ | 日本 | 北海道北部、東部、石狩川、湿原河川など |
Hucho bleekeri Sh. Kimura, 1934 | チョウコウイトウ
(揚子江イトウ・長江イトウ) |
極東ロシア、中国東北部、シベリア、モンゴルなど | アムールイトウと似たような生態と形態を持つ。 |
Hucho hucho (Linnaeus, 1758) | ドナウイトウ
(ダニューブイトウ) |
ヨーロッパ中央部のドナウ川 | ドナウ川に生息し、ヨーロッパで最大のイトウ。 |
Hucho ishikawae T. Mori, 1928 | コウライイトウ | 中朝国境地帯 | 中国と北朝鮮の国境地帯に生息するイトウ。 |
Hucho taimen (Pallas, 1773) | アムールイトウ
(タイメン) |
極東ロシア沿海州、中国東北部、シベリア、モンゴルなど | 大型の淡水魚で、アムール川流域に生息。 |
これらは北海道などに生息するいとうとは違い、一生を完全に河川や湖沼で過ごす純淡水型であり決して降海しないのが特徴です。
日本のいとう自体は一種であり単型とされていますが、類似種は各国に存在します。
「イトウ」と言う魚について
イトウとは、日本固有の大型淡水魚で、学名を「Parahucho perryi」といいます。
この魚は、サケ科に属し、北海道の一部の河川や湖に生息しており、日本で最も大きな淡水魚の一つであり、体長は1mを超えることもあります。
その大きさと美しい模様から「淡水の王様」とも称され、釣り人にとっては格別の存在です。体色は通常、銀白色を基調とし、黒や赤の斑点が散らばっています。サケと同様に、イトウも産卵のために川を遡上する習性があります。
食性は肉食で、小魚や甲殻類、昆虫などを捕食し、また非常に縄張り意識が強く、特に繁殖期にはその傾向が顕著になります。
しかし残念ながら、生息地の減少や環境汚染などにより、絶滅が危惧されている種の一つです。
そのため、北海道ではイトウの保護と環境保全のための取り組みが行われています。
いとうって魚の漢字まとめ
いとうと言う魚は「魚鬼」「伊富」「伊富魚」と書きます。
どの漢字を使用しても正解ですし、そこに深い意味はありません。ネット上で使用するには「魚鬼」は変換出来ないため「伊富」「伊富魚」の方が使用しやすいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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