こんにちは、ニャン吉です。
アザラシの寿命ってどのくらいなの?
アザラシの平均寿命は20歳~30歳と言われています。しかし個体や環境によって大きく異なるためあくまでも平均です。
イギリスの保護区で飼育知れている「シバ」ちゃんは、世界最高クラスの50歳とされています。
この記事ではアザラシの平均寿命から、種による違い、寿命を左右する天敵、飼育下の長寿記録まで解説していきます。
アザラシの寿命が知りたい方は読んでみて下さい。
アザラシの平均寿命
平均約20年~30年は生きる
一般的に、アザラシの寿命は約20〜30年とされています。
これは種に関わらず、多くのアザラシに共通する寿命の範囲です。アザラシは野生環境下では捕食者や環境の変化などにより、特に幼い時期に死亡率が高くなります。成長して成熟すると寿命は延びますが、自然の厳しさは彼らの寿命に大きく影響します。
一方で、水族館などの飼育下では、捕食者や自然災害のリスクが少なく、適切なケアを受けるため、野生のアザラシよりも長く生きることが多くなります。
このように、アザラシの平均寿命は、環境や生活条件によっても変動しますが、20〜30年という範囲で理解されることが多いです。
種類別の平均寿命
種類 | 平均寿命(年) | 特徴 |
---|---|---|
ゴマフアザラシ | 25〜35 | 体が小さく、寒冷な地域に生息 |
ミナミゾウアザラシ | 20〜30 | 大型の種で、寿命が長い |
ワモンアザラシ | 20〜25 | 体が小さく、北極海周辺に生息 |
ヒョウアザラシ | 12〜20 | 肉食性で南極に生息 |
カニクイアザラシ | 15〜25 | 南極に生息し、集団行動が多い |
海洋哺乳類の中では中程度とされています。
アザラシは寒冷地での生活や捕食者から逃れる能力を持つことで、過酷な環境でも比較的長寿を保つことができます。種によって寿命の差はありますが、一般的にアザラシの寿命は15〜35年に達し、飼育環境ではそれ以上の寿命を持つことも少なくありません。
体が大きい方が寿命が長くなる傾向もありますが、我々が水族館で観るゴマフアザラシは長寿の為、一概にも体の大きさが比例するわけではないかと思います。
アザラシの寿命を左右すること
アザラシの天敵
天敵 | 特徴 |
---|---|
シャチ(オルカ) | 高度な狩りの技術を持ち、アザラシをグループで捕食する |
ホッキョクグマ | 氷上で待ち伏せし、アザラシを捕らえる |
ヒョウアザラシ | 肉食性が強く、他のアザラシやペンギンを捕食 |
サメ | ホホジロザメやイタチザメが沿岸部で襲うことが多い |
主な天敵としては、シャチ、ホッキョクグマ、ヒョウアザラシ、そしてサメが挙げられます。
シャチは、アザラシにとって最も強力で危険な捕食者の一つで、アザラシを氷上から追い落としたり、海中でアザラシを高速で追跡して捕食します。シャチは賢く戦略的に行動し、アザラシにとって避けがたい脅威です。
またホッキョクグマは、北極圏に生息するアザラシの主要な捕食者。
氷上でアザラシの呼吸穴を待ち伏せして、捕らえるのが一般的な狩りの方法です。特に、ゴマフアザラシやワモンアザラシを捕食することが多く、極寒の環境に適応した身体で効率よくアザラシを狙います。
同じアザラシのヒョウアザラシは、特に攻撃的で、他のアザラシ種を捕食する稀な例です。
大型のサメ、特にホホジロザメやイタチザメもアザラシの天敵です。彼らは主に沿岸部でアザラシを襲い、強力な顎で獲物を捕らえます。特に浅い水域で狙われることが多いです。
アザラシは潜水や氷上の隠れ家を利用してこれらの天敵から逃れる術を持っていますが、それでも彼らにとっては大きな脅威です。
人間にも襲われる
要因 | 説明 |
---|---|
伝統的な捕獲 | 寒冷地の先住民による持続可能な狩猟が中心だが、過剰な捕獲が問題視される |
商業的な狩猟 | 毛皮産業や医薬品、化粧品の原料として狩猟され、個体数が減少 |
環境汚染と海洋ゴミ | プラスチックごみや廃棄された漁具による被害、海洋汚染で繁殖力や寿命に影響 |
気候変動 | 温暖化により氷が溶け、生息地が失われることで繁殖や食料確保が困難に |
乱獲と法律による保護 | 20世紀後半から保護規制が強化されたが、密猟や違法取引は依然として存在 |
アザラシにとっては人間も天敵の一つ。
日本は食用としては現在捕獲していませんが、昭和50年代まで行っていた記録があります。
国・地域 | 年間捕獲数 | 目的 |
---|---|---|
グリーンランド | 10,000〜20,000頭 | 伝統的な狩猟、食料・衣料として利用 |
ノルウェー | 約2,000頭 | 商業捕獲、主に毛皮や肉の利用 |
ロシア | 1,000〜3,000頭 | 伝統的狩猟・商業、主に毛皮や肉の利用 |
アラスカ(アメリカ) | 約1,000頭 | 伝統的狩猟、主に生活資源として利用 |
ナミビア | 60,000〜80,000頭 | 商業捕獲、毛皮や肉、油の輸出 |
アイスランド | 数百頭 | 地元の食料や衣料資源として利用 |
文化的な側面もあるため否定派できませんが、世界中ではまだまだ捕獲が続けられています。
また捕獲していなくても間接的に環境汚染と海洋ゴミなどの影響もあり、アザラシにとっては人間もシャチも変わらないと言っても良いかもしれません。
寿命が長いアザラシ
ゾウアザラシはアザラシの中でも特に長寿の種類で、30年ほど生きることが一般的です。この長寿の要因はいくつかあります。
ゾウアザラシは、地球上のアザラシの中で最大の種であり、特にオスは5m近く、体重も2トンを超えることがあります。この巨大な体が捕食者からの防御として機能し、捕食されるリスクが非常に低いため、寿命が長くなります。特にシャチやサメといった捕食者からも、ゾウアザラシのサイズは大きな防護策となります。
そのため、ゾウアザラシは海上や氷上でも安全に過ごすことができ、寿命が長くなる要因となっています。
水族館のアザラシの寿命は?
水族館の方が長生きする傾向がある
水族館のアザラシと自然界で暮らすアザラシを比べると、一般的に水族館で飼育されているアザラシの方が長生きする傾向があります。
水族館で飼われているアザラシは、30年以上生きることが珍しくありません。
これは捕食者の脅威がないことや、定期的な医療ケアが受けられること、栄養バランスのとれた食事が提供されることが大きな理由です。また、ストレスが少ない環境が整っていることも、アザラシの健康を保ち、寿命を延ばす要因となっています。
一方、自然界で暮らすアザラシの寿命は通常15〜30年ほどです。野生では、シャチやホッキョクグマといった捕食者の脅威が常に存在し、気候変動や環境汚染も深刻な問題です。また、食料不足や病気などによっても寿命が短くなる傾向があります。
40歳以上生きることも
名前 | 種類 | 年齢 | 場所 |
---|---|---|---|
シバ | グレーアザラシ | 50歳 | コーンウォール・アザラシ保護区 |
ウィッキー | ホッキョクアザラシ | 43歳 | カナダ、バンクーバー水族館 |
ウィーピー | ゴマフアザラシ | 46歳 | イギリス、ハウズオブアクアリウム |
クラシック | ゴマフアザラシ | 40歳以上 | 日本、鳥羽水族館 |
タマオ | ゴマフアザラシ | 38歳 | 日本、鴨川シーワールド |
水族館で飼育されていたアザラシには40年以上生きた個体も存在します。
最長記録はイギリスの「シバ」というアザラシで、驚くことに現在も飼育されています。アザラシ保護区から海に戻ることが出来ず、1974年に保護されてから人気者となっているようです。
それほど獣医学は進歩しており、水族館の方が短命になると思われがちですが、飼育下では平均寿命を軽く超えることが証明されています。
アザラシの寿命まとめ
アザラシの寿命は平均20年~30年、しかし飼育環境下であれば50年も生きる個体も存在します。
日本の水族館には30歳を超える個体は多数いますので、今何歳なんだろう?と年齢もチェックしてみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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